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途中で打ち切りましたから、図としては未完成です。
しかし、特性要因図を作成する過程でM工業のみんなが知ったのは、次のようなことでした。
原因と原因相互の関係が一覧できて、よくわかる。
実際に仕事をやっている者なら誰でもできるなじみやすい作図法である。
その対応策についても、やりやすさ、難しさ、あるいは効果の見通しについてもある程度ならば作業中にもっと気をつけ、早期にずれを発見し、そのつど即時に、かつ慎重に、調整すれば、相当程度の不良が防げるのではないかと気づいたのです。
応急対策ということです。
しかし、こうした定石から外れた道を選んだのも、定石をずっと積み上げてきたからこそ、臨機応変にやれたわけです。
みんなで原因を考え、出し合っているうちに、自然に何からやるべきかの判断がつき、一致した方向で、その後に取り組めるパレート図、特性要因図を作成するのは、いわば”定石を踏む”ことです。
定石どおりにやれば、効率的に、やさしく改善の道がひらけます。
叩けよ、さらば開かれん、です。
M工業では、特性要因図を中断しました。
図を完成させるよりも、とりあえず別の手だてを講じたほうが効果的だと判断されたからです。
すなわち、柄ずれは「位置合わせ」が最重要のポイントです。
印刷中に、ビニール、ベルト、版がわずかずつ狂ってずれるからで、この解決は、実は非常に難しく時間がかかります。
しかし一方、ずれの調整は、従来、作業者のカンと経験で対応してきました。
特性要因図をつくる中で、自分たち自身、作業者と作業方法に問題がかなりあるように思えて対策実行、そしてパレート図づくり作業は、慎重にして細心の注意をはらい、作業者も作業に集中できなければなりません。
M工業のメンバーは、特性要因図からいったん離れて、話題を「どうすれば集中心をもって慎重に作業できるか」に転じました。
そうして行き着いたのが、まずは工場内の整理、整頓ということでした。
見渡せば、現場には材料や製品、不良端切れが雑然ところがり、作業員はいつもその片付けに振りまわされるか、追われればそのままに作業をするという始末でした。
そのせいで、作業員が動きまわるのに不自由し、対応処置が遅れたり、また気が散ったりしてしまう。
これでは微妙な位置合わせの仕事に集中できるはずはありません。
そこで1日かけ、全員で、材料、製品の置き場所を決め、端切れなどを思い切って捨て、通路にあたる所にはいっさい物を置かないように、大掃除しました。
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